愛知県溶接協会について
愛知県溶接協会の概要
■名称 | 一般社団法人愛知県溶接協会 The Aichi Welding Engineering Society(略称:AWES) |
■所在地 |
〒456-0058 電話 :052-651-6084 |
■設立 | 平成20年12月10日(設立登記) |
■沿革 | 昭和33年3月2日 (社)日本溶接協会愛知県支部設立 平成20年2月15日 創立50周年記念式典の開催 平成20年12月10日 一般社団法人愛知県溶接協会(非営利型法人) として組織変更し登記 平成21年1月20日 設立総会を開催し正式に発足 |
■活動地域 | 愛知県内及び近隣 |
■団体役員 | 会長(代表理事) 平井宏樹(大同特殊鋼株式会社) |
■会員数 | 259社(内訳:正会員 158社 賛助会員 101社):令和6年7月31日現在 |
■事業目的 | 本協会は、溶接・接合に関する調査研究、技術の向上及び 普及に係る施策の推進等を行うことにより、溶接・接合関連産業の健全な発展を図り、もって産業の振興に寄与することを目的とします。 |
■事業内容 | (1) 溶接・接合に関する調査研究 (2) 溶接・接合に関する普及及び啓発 (3) 溶接・接合に関する人材の育成 (4) 溶接・接合に関する 官公庁、国内外の学協会及び研究機関等との交流及び協力 (5) 前各号に掲げるもののほか、この法人の目的を達成するために必要な付帯または関連する事業 |
令和6年度事業計画書(概要)
令和6年4月1日~ 令和7年3月31日
はじめに
令和5年5月からコロナ対策は5類扱いとなり制限が緩和され、コロナ以前の水準に戻ってきた。 主要なJIS溶接技能者検定試験業務は、受験者へのサービス向上と業務の効率化のため、一昨年10月か ら導入実施したWEB化もほぼ軌道に乗り、業務の効率的な遂行が可能となってきており、また 変化に対応し効率的に業務を遂行している。勤務先マイページへの登録も約1、450件で、ほぼ頭打ちとなってきて いる。WEB の課題も整理が出来つつあり本部、地区検定委員会と情報の共有を図り検定業務が円滑に出来るように努めていきたい。
- 日本溶接協会指定機関業務
①JIS溶接技術検定試験受験業務
県下の溶接資格検定試験の受験者は年間約6、000人と多く、毎月開催の定期検定試験は4日/月及び 企業、団体での出張検定は2~3回/月開催する。申込が募集定員をオーバした場合は、検定委員会と 調整し試験日を追加する等の措置を取り受験機会の拡大に努め、溶接資格取得の普及に努める。
②溶接検定業務のWEB事務処理化
WEB化は時代の流れでありデータの検索処理が容易となり事務の簡素化及びデータベースの活用に より会員に対するサービス向上等が期待できるので積極的に対応する。
③溶接管理技術者(WES)研修
溶接管理技術者(1,2級)受験準備研修会 年2回の受託
④技能実習生(海外研修生)の技能検定業務
政府は原稿の技能実習制度を廃止し、人材育成と人財の確保のための新しい制度を構築方針が検討さ れている。現状の、外国人技能実習機構(OTIT)に係る技能評価試験業務は、コロナ及び円安のため受験 者が大きく減少しているが、長いスパンで考えると人口減少等により国内労働力不足を補うため海外労 働力確保は必須と考えられる。入国の制限緩和、新しく滞在5年可能な上級、特定技能の資格及び長期 就労可能な特定2号等により、受験者が増加する場合に備え、関係部署との連絡を密にして円滑に試験 が実施できるよう事務の効率化を図る。 溶接職種の受験者は年間1、000名を超えるが、実技試験の合格率は、初級で90%、専門級、上級は20~ 30%程度と非常に低い状況であり、合格率を向上させ、就労の機会を拡大するため受入れ管理団体と連携 して、再受検者を対象とした技能講習会を開催する。
2. 溶接技能者・技術者の教育と育成支援事業
①新規就業者の支援
溶接を志す技能者に必要とされているJIS溶接技術検定の資格取得のための初級講習会の開催及び中小企業向けに検定試験前の溶接訓練及びスキルアップの教育・訓練を毎月1回以上開催する。
②溶接作業従事者のスキルアップと職場リーダの育成と支援
・愛知県溶接技術競技会の開催と全国溶接技術競技会への選手の派遣
溶接業務に携わる者の技量を競い、参加者各位の相互研鑽による技能向上とスキルの高揚に効果が期待される競技会の運営に努める。
・第74回愛知県溶接技術競技会(令和7年3月15日:予定)は、愛知県立名古屋高等技術専門校を会場に約100名程度の選手を募集して開催する。特に中小企業からの参加者や女子及び高校生の参加が増加してきているので一層の周知により増加を図る。
・令和6年度全国溶接技術競技会四国地区高知大会の県代表の推薦と支援
令和2年度から課題が変更され、薄板立向き(邪魔板あり)、中板横向き(裏曲げ部に邪魔板)に変 更され、かなり難易度が高くなった。愛知県大会の審査ではアークの中断部の曲げ試験及び放射線透過 試験での減点が高くなっている。参加予定の選手への実技研修の機会を設けていきたい。
・技術交流会の開催
溶接コンクールで上位成績者の溶接を「見て・試して・活用する」場所を設け、職域を超えた溶接技 能者間の交流によりスキルアップを図り役立つ職場リーダの育成を推進する。
③ ものづくり中小企業総合技術支援「業界対応専門研修」の開催
中小企業の中堅技能者が大手企業の熟練技能者の保有する高度な溶接テクニックの指導を受け、構造 物の溶接品質の改善や施工技能の向上及び各種溶接競技会等で活躍できる技能を習得することにより、 若年技能者を指導できる人材の育成を推進する。-名古屋市工業研究所連携
④ 溶接技術の普及と向上
・講演会の開催年2回以上(他団体と共催を含む)の開催
・アドバイザー派遣による中小企業溶接技術相談の実施と技能向上支援
・先端的な技術を有し成長する産業・企業を見学し、中小企業のものづくり技術の革新に寄与
・愛知県技能伝承士派遣制度の活用による中小企業及び工業高等学校のものづくり技術教育の支援
⑤ 労働安衛法に定められたガス溶接技能講習の開催
・ガス溶接技能講習会は産業界からの期待も大きく、受講機会を確保するため月1回の定期講習の開催及 び高校生、企業への派遣開催等により受講者数1、000人/年を目標とする。
・労働安全衛生法に定められた「ガス溶接技能資格」を高校生が在学中に取得し、就業時に役立つよう各 学校で講習会が実施しているが、各校とも運営・管理に課題があり外部委託の学校が増加してきている 当協会はその受け皿となるべく講師拡充及び効果的教育方法の研修会を行い体制の強化を図る。
⑥ 高等学校溶接教育の支援と普及
・高等学校の教育環境を整えるため熟練技能者を派遣により教職員に対する溶接実技教育の充実を図る。
・高校生の溶接接合に対する関心を高め、あわせてスキルアップを図る目的で高等学校工業教育研究会と 共催して愛知県工業高校生競技大会(アート部門:12月)を開催する。
・第23回高校生ものづくりコンテスト全国大会溶接作業競技部門(競技:11月)は、本年から正式種目と なり、東北地区秋田県で開催される。日本溶接協会も本大会に積局的な支援を行ってきており当協会も 最大限協力し大会の成功に必要な支援をしていきたい。 また 第23回高校生ものづくりコンテスト全国大会の選手選出(愛知県大会(5月))、 東海地区大会(8 月)を支援する。
・工業高校生徒向けの溶接教育は、旋盤、フライス盤等の機械加工に比較して、教材、専門の教諭、講師 も不足している。工業教育研究会と連携して、高校生に溶接技術技能への興味を高め、将来の就業職種 として溶接が選択肢になるような事業を企画する。
・工業高校の教諭、溶接指導員が安全に溶接教育を実施するための研修会を、全国工業高校校長会主催の 2023年度夏季講習会「アーク溶接等作業の安全“特別教育”」として実施する。
⑦ 技能検定講習会の開催及び試験会場の提供
・「構造物鉄工作業1,2級」、「プラント配管作業1,2級」の技能検定講習会及び国家資格の取得支援研修 会を開催する。
・愛知県職業能力開発協会委託事業の「構造物鉄工作業」及び「プラント配管」実技試験会場を提供する とともに検定業務の運営に協力する。
3. その他事業
① 会員の加入促進と組織化
正会員及び賛助会員の加入を促進し更なる財政基盤の確立を図る。
② 本会業務の効率化と組織の体制整備を図りながら、会員サービスの向上、タイムリィな情報の発信に努め る。
③ 産官学及び所轄官公庁との連携強化
・溶接をキーワードとした産学官の連携による、新技術、新規事業化への支援及び助成・補助金への申 請の支援を行う。 ・関係官庁と連携し、会員会社及び異業種交流のコラボレーションを支援し事業の転換等を支援する。 ・中小企業の優秀な溶接技能者を発掘し、県、市及び関係団体の表彰制度に積極的に推薦する。 ④ 名古屋市工業研究所実験棟2階の活用
中小企業溶接技能の深耕及び海外技術研修生の溶接実技教育の増大へ対応。
⑤ 中小企業の溶接技術向上への寄与
・名古屋市工業研究所との令和6年度共同研究の実施 テーマ「省エネルギーかつ簡便な溶接プロセスによる脱炭素に関する研究」を実施する。 TIG溶接とファイバーレーザ溶接との省エネルギー性と有効性の実証研究を行う。
・愛知県町工場技能者コンクールは、6回まで開催しコロナ以降中断している。溶接に従事している技 能者のスキルアップとモチベーションの向上のため開催希望も高くあり再開の方向で検討していきた い。
⑥ 「溶接訓練のための溶接データの生成システムの研究開発・及び実証試験」の推進。
⑦ 各種講習会等に係る諸経費がアップし一部収支が赤字となってきています。事業基盤の強化を図るため 下期以降受験料、各種手数料等の見直を図りたい。
⑧ その他 教育図書、検定試験材料等の販売
以上
会員名簿
令和6年7月30日現在
正社員 |
特級 |
5 |
1級 | 23 | |
2級 | 122 | |
3級 | 13 | |
個人会員 | 0 | |
小計 | 164 | |
賛助会員 | 1級 | 8 |
2級 | 96 | |
小計 | 104 | |
合計 | 268 |